三日月句会

俳句のこと。句会のこと。一考さんのこと。

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

クリスマス

昨晩更新しようと思ったら、パソコンが固まってしまった。 というわけで、やや乗り遅れた感はあるが、一考さんのクリスマス関連の句を探してみた。 少ない。 句集に採録されたのは一句のみ。 街なかに降誕祭の没日あり 『貌鳥』より 平成元年。 古のヨーロッ…

冬至

坂に出て冬至の靴の黒光り 昭和63年の作。 当時「人」に入会したての私はこの句をとても良いと思ったのだが、句集には採録されず。 句集というのはそれなりに一貫した空気が流れていなければならないのだとすれば、たとえ佳句でも弾かれる場合はあると思う。…

十二月

重と丼膳もありけり十二月 『白昼』より。平成四年。 たぶん鰻。そしてたぶん作者は鰻好き。 普段は旧暦に拠ることの少ない世の中が、十二月に入った途端「師走」を連発する。なんとなく節操のない感じがするし、だいたいまだ「霜月」なのだが、実際慌ただし…

万感のやさしさをもて雪の舞ふ 句集「黄檗山」より。昭和56年。 作者には雪の句が多い。 生きてゐて氷の上の雪の嵩 海に雪黒人兵の膝拍子 石組みに無上無類の雪の来よ 我儘に句は作るべし牡丹雪 雪の上ぼろんと真日の転び出づ 作者は横須賀の生まれ育ちだ…