2016-02-24 2月号 主宰作品 「人」誌面 #俳句、川柳 鶏頭やすこし稚気ある師ではある やはり進藤一考のことだろう。「すこし稚気ある」で無垢な眼差しやいたずらっぽい笑顔を思い出した。 鶏頭の花は燃え立つようだが同時に穂の揺らぎ具合が諧謔的にも見え、作者にふとこんなことを思い出させる契機にもなったのだろうか。 「師ではある」からは師に関して他の思いを巡らせていた様子が覗える。日頃師の偉大さばかり思い出されるが、あんな可愛い(もしくは可愛くない)ところもあったなあと、作者のほんの一瞬の微笑が見えるようだ。 (鑑賞:川越歌澄)